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映画『LETO -レト-』音楽を愛してやまない若者たちの、反逆の熱気が伝わる冒頭映像

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Published 16 Jul 2020

7月24日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国公開  第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され<カンヌ・サウンドトラック賞最優秀作曲家賞>を受賞し、その他各国の映画祭で数々の受賞&ノミネートを果たした映画『LETO -レト-』が、24日より全国公開される。  ロシアの伝説的バンド「キノ」のヴォーカルであるヴィクトル・ツォイと、彼の音楽的才能を見出したロックシンガーのマイク・ナウメンコ、そしてその妻ナターシャの3人をモデルに、ペレストロイカ目前のレニングラードで純粋に“自由”と“音楽”を追い求めた若者達のひと夏を描いた本作。  ロックンロールで打ち鳴らす“規制からの解放”、そしてほのかにビターな恋心…。純粋なパッションに突き動かされた若者たちの熱気と青春を彩るのは、70‘s~80’sのロックシーンを代表する名曲の数々。  T・レックス「Broken Hearted Blues」、トーキング・ヘッズ「サイコ・キラー」、イギー・ポップ「パッセンジャー」、ルー・リード「パーフェクト・デイ」、デヴィッド・ボウイ「すべての若き野郎ども」など…。ミュージカルともMVともとれる実にユニークでスタイリッシュな映像演出でカバーされる点も音楽ファン垂涎の見どころ。  監督は無実の容疑で国に拘束され、現在もロシア政府の監視下にある前衛的な芸術家キリル・セレブレンニコフ。1年半の自宅軟禁のさなかに本作を完成させた。  このたび解禁となった冒頭映像は、体が自然に動き出しそうなノリノリなロックのライブシーンと音楽を愛する若者たち、それに相反する80年代前半のソ連の規制に縛られた情勢が切り取られている。  映像は、若い女性たちがライブ会場に潜入する場面から始まる。「いくぞ」の掛け声とともにリハーサルの音が漏れ聴こえてくる流れは、物語の始まりを感じさせ、こちらの期待感を高めてくれる。さらに、彼女たちを追っていく長回しのカメラはライブの臨場感が伝わるだけでなく、徐々に大きくなっていく音楽、まばゆいスポットライト、ロックを打ち鳴らすギターボーカルという順に視覚と聴覚を刺激し、完全に映画の世界へと連れて行ってくれる。  ノリノリなロックミュージックが響き渡る中、観客は静かに座ってライブ鑑賞をしている場面も。80年代前半当時のソ連は、ロックミュージックと西洋の影響に敵対的な情勢でありながらも、ロックミュージックにひかれる若者たちも増えていった時代。その対立関係を象徴するように、刺激的な歌詞に険しい顔をしたり、音楽に乗せて体を揺らしている観客に注意する、ソ連当局者も映し出されている。  そんな情勢にロックの新しい波を取り入れようとした、音楽を愛してやまない彼らの純粋さ、無邪気さ、そして反逆への熱気にひかれたという、キリル・セレブレンニコフ監督は、「自由が個人的な選択、可能な選択と考えている世代のために、この映画を作ります。私の目的はこの自由の価値を捉え、強調することなのです」と語っている。 監督:キリル・セレブレンニコフ 出演:ユ・テオ、イリーナ・ストラシェンバウム、ローマン・ビールィク 原題:LETO 英題:LETO(The Summer) 日本語字幕:神田直美 原語監修:松澤暢子 2018/ロシア・フランス/スコープサイズ/129分/モノクロ・カラー/英語・ロシア語/DCP/5.1ch 後援:駐日ロシア連邦大使館、ロシア連邦文化協力庁、ロシア文化フェスティバル組織委員会 配給:キノフィルムズ/木下グループ 公式サイト:leto-movie.jp (C)HYPE FILM, 2018

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